全体的に宣伝にリソースを割いた今季戦力診断の冒頭ですが、大体のことは下記のリンク先にまとめております。
どーもこんばんは
さてさて、毎年恒例、J1全20チームの戦力診断やります。
今年も例年通り、各ポジション+総合評価を五つ星で査定してみます。1回につき4チームずつを5回に分けて更新。順番はシンプルに最も北の札幌から順に南下していく形でお届けします。去年までは3チームを6回編成だったんですけど、今年は2チーム増えましたのでね。
あくまで私個人の見解ですので、おそらく「いやそうじゃねーだろ」的に思う部分も多々あるかと思いますが、そこは「そういう見方もあるのね」くらいのご感覚でお楽しみ頂ければと。最後までお付き合いください!
Part5→神戸、広島、福岡、鳥栖
【スタメン表の記号】
★=移籍加入選手
▲=レンタルからの復帰選手
■=ルーキー
※情報は2月17日時点での情報で記述しています。
Jリーグをもっと楽しめる(かもしれない)、2024Jリーグ開幕ガイド作りました!是非お使いくださいませ。
↓
オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。
↓
監督:吉田孝行(3年目)
ホームスタジアム:ノエビアスタジアム神戸,神戸ユニバー記念競技場(共に兵庫県神戸市)
胸スポンサー:楽天モバイル(通信業)
ユニフォームサプライヤー:アシックス
【昨季の成績】
J1リーグ:優勝(勝点71:21勝8分5敗/得点60 失点29 得失点差+31)
ルヴァン杯:グループステージ敗退
天皇杯:ベスト8
【主な移籍情報】
入団
DF 広瀬陸斗←鹿島
DF 岩波拓也←浦和
MF 鍬先祐弥←長崎
MF 井手口陽介←福岡
FW 宮代大聖←川崎
退団
GK フェリペ・メギオラーロ→横浜FC
DF 大﨑玲央→エミレーツ・C
MF バーリント・ヴェーチェイ→未定
MF ファン・マタ→未定
FW 川﨑修平→ポルティモネンセ(復帰)
【予想システム】
→4-1-2-3
いわゆる「バルサ化」を掲げた時期とはスタイルは大きく変わったが、システム自体は昨季も一貫して4-1-2-3を採用。中盤がプレスで強度をより強く出せるようなシステムとして確立させた。昨季は齋藤をアンカーに配したが、扇原の復活もありアンカーのタイプに変化もあるかも。
GK★★★★★
昨季開幕前はGKの層に不安を感じる部分があったが、昨年を通じて前川黛也がちゃんとリーグ屈指のGKとして成長した事は本当に大きい。それのみならず、オビ・パウエルオビンナ(←横浜FM)と新井章太(←千葉)という正GK級の実力を持つ2人を迎え入れた。この3人のうち、一人はベンチにも入れないのは中々の層。
DF★★★★★
昨季のメンバーを中心にバックアップを拡張。SBには広瀬、浦和からは神戸ユース出身の岩波が復帰する形になったが、いずれもレギュラー格の選手なだけに、4バックを2セット組めるだけの陣容を手にした。チームが歓喜に沸く中で怪我でシーズンを棒に振った菊池流帆が復帰した事も心強い。
MF★★★★☆
今の神戸のスタイルを踏まえた時、井手口の補強は実績・実力・プレースタイルに於いてドンピシャの補強だったと表現できる。アンカーを担っていた齋藤未月の復帰はまだ当分先だろうが、神戸入団後はパッとしないパフォーマンスが続いていた扇原貴宏が昨季終盤に再生した事も大きなポイント。
FW★★★★★
大迫勇也と武藤嘉紀の2人がいる時点で★5をつけざるを得ないし、その時点でもう★4には出来ない。ただ、宮代の獲得は良い補強である一方で、大迫の控えとして考えるのはやはり難しいところがあるとも思う。武藤を欠いた富士フイルム杯で大迫に相手の注意が集中して攻撃が上手く回らなかったように、大迫以外の選択肢はチームとして磨いていかなければならない。
総合★★★★★
富士フイルム杯での試合内容は不安を抱かせるものではありましたが、昨季は優勝しながらも圧倒的な力を持つレギュラー陣と控えチームのギャップというところの課題が指摘されていた中で、ACLを踏まえた戦力拡張という点で獲得選手のポジションもチョイスも理に適っていたと思います。攻撃に関しては大迫や武藤に依る部分が強いのはある程度仕方ないでしょうが、特に後方は2セット分組めるような陣容ゆえ、過密日程でも大きく崩れはしないでしょう。ジンクスめいたものとして、神戸は好成績の翌年が不振に陥りがちなので(そもそもなぜか不振の翌年やたら強い)、そこを乗り越える為の手は打ってきたなと。
監督:ミヒャエル・スキッベ(3年目)
ホームスタジアム:エディオンピースウイング広島(広島県広島市)
胸スポンサー:エディオン(家電量販店)
ユニフォームサプライヤー:ナイキ
【昨季の成績】
J1リーグ:3位(勝点58:17勝7分10敗/得点42 失点28 得失点差+14)
ルヴァン杯:グループステージ敗退
天皇杯:3回戦敗退
【主な移籍情報】
入団
GK 薄井覇斗←松本(レンタル)
DF イヨハ理ヘンリー←京都(復帰)
MF 細谷航平←法政大学
MF 小原基樹←水戸(復帰)
FW 大橋祐紀←湘南
退団
GK 林卓人→引退
DF 住吉ジェラニレーション(レンタル)
MF 柴崎晃誠→引退
FW 棚田遼→いわき(レンタル)
FW ナッシム・ベン・カリファ→福岡
【予想システム】
→3-4-2-1
今季も基本的には3バック、3-4-2-1が基本的なシステムになるはず。ただ、加藤や大橋がいる事を踏まえると3-1-4-2や3-4-1-2など前線の枚数と配置は変化してくる可能性も。昨季は4バックをオプションとする案もあったが、スタートから4バックにする事は無さそう。
GK★★★★★
負傷した大迫敬介はアジアカップから新スタこけら落としまでを欠場する事となったが、最近復帰した事で開幕にはなんとか間に合いそうな様子。バックアッパーとしての川浪五郎や田中雄大は貴重な存在だが、大迫への対抗馬としての存在感も示していきたい。
DF★★★★★
佐々木翔・荒木隼人・塩谷司の3バックはJリーグ屈指と言って差し支えない。だが一方、やはりその3バックの次の目処がなかなか立っておらず、荒木はともかく佐々木と塩谷の後の事はそろそろどうにかする必要がある。その候補の一人だった中野就斗は右WBのレギュラーとして起用されそうなだけに、イヨハや山﨑大地にはどうにかその選択肢になるような台頭が求められる。
MF★★★★☆
柴崎の引退と小原の復帰があったのみで、スキッベ体制となった3シーズンで大体同じような編成となった。ボランチコンビは野津田岳人と川村拓夢で固めるとして、WBはコンディションや対戦相手に合わせたチョイスも可能。昨季は満田誠を中盤起用するオプションを見せていただけに、それを今季はどこまで用いるかも注目。
FW★★★★☆
ベン・カリファは退団したが、6クラブ以上の争奪戦になったという大橋獲得は言うまでもなく大きく、湘南でずっと3バックシステムでプレーしてきた点も心強い。昨夏の時点で加藤陸次樹とマルコス・ジュニオールを補強していた事もあって、1トップ2シャドー、2トップ+トップ下、2トップ+2インサイドハーフなど様々な形を展開できそう。
総合★★★★★
色んな媒体を見ると広島を優勝予想の本命扱いにする声が多いですが、その論調に説得力があるだけの戦力と完成度は有していると思います。これまでの広島は毎年のように主軸を引き抜かれていましたが、スキッベ体制になってからは昨夏の島司を除けば主力をほぼプロテクト出来ている。そこはチーム造りに於いて相当大きなポイントですし、加藤や大橋を獲得出来る立場になった事もこれまでとの大きな違いかなと。今年は新スタ元年という事で、成績のみならずサンフレッチェ広島というクラブのステータスを引き上げる為の戦いになってくるのでは。いずれにしても、後は前線以外のスタメンと控えのギャップをどう埋めるか…でしょう。
監督:長谷部茂利(5年目)
ホームスタジアム:ベスト電器スタジアム(福岡県福岡市)
胸スポンサー:新日本製薬(化学業)
ユニフォームサプライヤー:ヨネックス
【昨季の成績】
J1リーグ:7位(勝点51:15勝6分13敗/得点37 失点43 得失点差-6)
ルヴァン杯:優勝
天皇杯:ベスト4
【主な移籍情報】
入団
MF 重見柾斗←福岡大学
MF 北島祐二←東京V(復帰)
MF 松岡大起←ノヴォリゾンチーノ
FW 岩崎悠人←鳥栖
FW ナッシム・ベン・カリファ←広島
退団
DF 三國ケネディエブス→名古屋
MF 中村駿→磐田
MF 井手口陽介→神戸
FW 山岸祐也→名古屋
FW ルキアン→湘南
【予想システム】
→3-4-2-1
元々4-4-2をメインにしていた中で2022年からは3バックと4バックを併用する形を採っていたが、昨季は3バックの比率が増え、後半戦はほぼ3バックが定着したような印象があったので、今季は基本は3-4-2-1になっていきそう。ただ佐藤が復帰すれば2トップに戻す選択肢も。
GK★★★☆☆
永石拓海と村上昌謙の正GK争いは今年も大きな注目ポイントの一つで、正GK争いという点ではJ1クラブの中でも最も拮抗した争いが繰り広げられている。昨季はリーグ戦は村上、カップ戦は永石の印象が強かったが、ルヴァン杯での優勝後は永石がリーグでも定位置を獲り切った印象。今季や如何に…?
DF★★★☆☆
三國は退団したが、選手の入れ替えが多かった今オフの中でほぼ昨季の面子を継続する形に。チームとしての守備戦術は定着しているだけに、奈良竜樹をDFリーダーとしてドウグラス・グローリ、宮大樹、田代雅也は対戦相手との相性によっても使い分けられそう。
MF★★★☆☆
井手口の退団は痛手ではあったが、元々レンタルであった以上この展開は予想できた結果ではあった。それを踏まえれば、井手口獲得を第一目標とした上で、分が悪くなった時に松岡に切り替えて獲得に漕ぎ着けた動きは評価できるポイントと言える。ただ松岡も状態を読めない部分もあるだけに、重見柾也や森山公弥らの台頭は欲しいところ。
FW★★★☆☆
昨季のエースにして福岡の顔になりつつあった山岸を失った事が持つ意味は大きいと言わざるを得ない。それは戦力としてのみならず、ブランドとしても痛いところがあった。ただ、加えてルキアン退団のダメージもあったがベン・カリファの獲得をすぐに実行したのはポイント。また、シャドーに関しては岩崎を争奪戦に勝利して獲得出来た為、昨季の良かった部分の引き継ぎは期待出来そう。
総合★★★★☆
松岡やベン・カリファ、特に岩崎なんかはこれまでの福岡なら買えない選手でもあったと思うんです。そう考えると、まさしく今の福岡は買う立場と買われる立場の中間にいる事を良くも悪くも両面で可視化させたオフでもありました。山岸と井手口の退団はやっぱり大きく、現状では戦力ダウンと言わざるを得ないですが、補強計画は理に適ったものではありますし、チームとしての根幹はまだ残せているところは強みでしょう。
監督:川井健太(3年目)
胸スポンサー:木村情報技術(情報通信業)
【昨季の成績】
J1リーグ:14位(勝点38:9勝11分14敗/得点43 失点47 得失点差-4)
ルヴァン杯:グループステージ敗退
天皇杯:3回戦敗退
【主な移籍情報】
入団
GK アルナウ←奈良
DF 上夷克典←大分
MF 中原輝←東京V
FW マルセロ・ヒアン←横浜FC
退団
GK 内山圭→藤枝(レンタル)
MF 西川潤→C大阪(復帰)
FW 小野裕二→新潟
FW 岩崎悠人→福岡
【予想システム】
→4-1-2-3
川井監督体制初年度の2022年は金明輝監督時代の3バックを継続採用していたが後半戦から4バックにする機会が多くなり、昨季は通年で4-2-3-1をメイン採用するようになった。そんな中で今季は河原をアンカーに置いた4-1-2-3を採用する事が濃厚とされる。
GK★★★★☆
GK5人体制はすっかりお馴染みに。去年日本国籍を取得した朴一圭は昨季も圧倒的なパフォーマンスを見せ、今季も鳥栖の守備陣を牽引すると予想されるが、今季はその対抗馬としてチームスタイルにも合致したアルナウをJ3から獲得。アルナウがどれだけ朴に挑めるかは今季の隠れた見どころ。
DF★★☆☆☆
昨季のレギュラーをベースにしつつも、ファン・ソッコと昨夏の田代雅也の退団により刷新とも言える形に。CBにはキム・テヒョン(←仙台)、レンタルでパリ五輪世代の木村誠二(←FC東京)を迎え入れ、皿にCBと右SBをこなせる上夷、実績抜群の丸橋を迎え入れた。若手育成をフォーカスされる鳥栖だが、堀米勇輝や森谷賢太郎のように再生工場的な強みもあるだけに、丸橋をもう一度輝かせられれば大きな強みになるはず。
MF★★★☆☆
Wボランチから河原創をアンカーに置いたシステムの採用が予想されるが、昨季も素晴らしいプレーを見せた河原は今季のシステムでより活きるはず。インサイドハーフには元々技巧派と呼ぶべき選手が多いチームだけに、中盤での構成力は今季も期待できる。
FW★★★☆☆
昨季は小野裕二をレギュラーとしてワントップ起用していた為、どちらかと言えばゼロトップ的な形になる事が多かったが、今季はマルセロ・ヒアンとヴィニシウス・アラウージョ(←今治)を獲得しており、ワントップはよりストライカーとしての仕事が求められるようになりそう。そんな中で岩崎は去ったが新たに中原を獲得。遂に鳥栖で爆発した長沼洋一とのWGで、より出力を増やしていきたい。
総合★★★☆☆
岩崎こそ彼らにとって最も避けたい相手に引き抜かれたとはいえ、ファン・ソッコはあくまで契約満了ですし、これまで大量退団がもはや当たり前にすらなっていた鳥栖が基本的には昨季のメンバーをベースに戦える事は大きなところと言えるでしょう。その上で朴の一強状態のところにアルナウを獲得したGKもそうですし、選手起用の幅として複数の選択肢を持てる編成になった事は大きい。今オフは比較的に主体的に物事を進められたでしょうから、その上で出せる新たな幅にも期待したいところです。
ではでは(´∀`)