RK-3はきだめスタジオブログ

気ままに白熱、気ままな憂鬱。執筆等のご依頼はTwitter(@blueblack_gblue)のDM、もしくは[gamba_kyoto@yahoo.co.jp]のメールアドレスまでご連絡お願いします。

J1リーグ全チーム戦力診断2024〜Part4 名古屋・京都・G大阪・C大阪編〜

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20240216164009j:image

 

しれっと音楽も作ったりしている私ですが、この度カラオケ配信されるという異常事態が発生しました。

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、毎年恒例、J1全20チームの戦力診断やります。

 

 

 

今年も例年通り、各ポジション+総合評価を五つ星で査定してみます。1回につき4チームずつを5回に分けて更新。順番はシンプルに最も北の札幌から順に南下していく形でお届けします。去年までは3チームを6回編成だったんですけど、今年は2チーム増えましたのでね。

あくまで私個人の見解ですので、おそらく「いやそうじゃねーだろ」的に思う部分も多々あるかと思いますが、そこは「そういう見方もあるのね」くらいのご感覚でお楽しみ頂ければと。最後までお付き合いください!

 

 

 

Part1→札幌鹿島浦和

Part2→FC東京東京V町田川崎F

Part3→横浜FM湘南新潟磐田

Part4→名古屋京都G大阪C大阪

Part5→神戸広島福岡鳥栖

 

【スタメン表の記号】

★=移籍加入選手

▲=レンタルからの復帰選手

■=ルーキー

 

※情報は2月15日時点での情報で記述しています。

 

Jリーグをもっと楽しめる(かもしれない)、2024Jリーグ開幕ガイド作りました!是非お使いくださいませ。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

名古屋グランパス

 

監督:長谷川健太(3年目)

ホームスタジアム:豊田スタジアム(愛知県豊田市)

胸スポンサー:トヨタ自動車(自動車メーカー)

ユニフォームサプライヤー:ミズノ

 

 

【昨季の成績】

J1リーグ:6位(勝点52:14勝10分10敗/得点41 失点36 得失点差+5)

ルヴァン杯:ベスト4

天皇杯:ベスト8

 

【主な移籍情報】

入団

DF 山中亮輔C大阪

DF ハ・チャンレ←浦項

MF 椎橋慧也←柏

FW 山岸祐也←福岡

FW パトリック←京都

 

退団

DF 中谷進之介G大阪

DF 森下龍矢→L・ワルシャワ(レンタル)

DF 丸山祐市→川崎

DF 藤井陽也→KVコルトレイク(レンタル)

FW 前田直輝→浦和

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20240215140815j:image

 

【予想システム】

→3-4-1-2

基本的には3バックシステムに前線3枚の配置が起用選手によって変わる形と思われる。だが、指揮官は今季は可変システムの導入を明言し、PSM岐阜戦でもその志向が強く出ていたとの事。山中の獲得や成瀬の復帰もあり、可変を導入する中で4バックになる場面も出てくる。

 

GK★★★★★

 

圧倒的実力を誇るランゲラックも気が付けば7シーズン目。遂に今季は主将にも就任した。第2GKの武田洋平も他クラブならJ1でも正GKを張れるだけの実力を持ち合わせている。ただランゲラック&武田体制が長期間で盤石過ぎるだけに、そろそろこの牙城に喰い込む選手の台頭を求めたい部分も。

 

DF★★★☆☆

 

後手に回らざるを得ないオフとなった事は否めない。藤井の海外移籍は時間の問題のような部分もあっただろうが、中谷に関してはフロントも想定外だったはず。丸山はあくまで契約満了とはいえ、3バックがごっそり抜ける形になった事実は重い。その中でも韓国屈指のCBであるハ・チャンレや注目株の井上詩音(←甲府)、三國ケネディエブス(←福岡)の獲得に漕ぎ着けた事は好材料だが、DFは文字通り完全再編となった訳である程度の時間は要しそう。

 

MF★★★★☆

 

WBは左に山中と小野雅史(←山形)、右には中山克広(←清水)の獲得と成瀬竣平(←水戸)が復帰。森下が海外移籍したダメージはあるだろうが、昨季途中加入の久保藤次郎のインパクトを含めると層は厚くなった。昨季は不完全燃焼に終わった森島司がフィットしてくればかなり強力になる。ボランチは椎橋の獲得は間違いなく大きいが、椎橋の競争相手は米本拓司になると思われるので、稲垣祥の負担は今年も大きくなりそうなところは不安点。

 

FW★★★★★

 

Jリーグの中でも屈指のFWとなりつつあった山岸の獲得は今オフの移籍市場の中でも最も大きいトピックの一つ。怪我で開幕に間に合わない可能性があるのは誤算とはいえ、名古屋のシステム的にもシャドーもこなせる事もポイント。パトリックもフル稼働は厳しいだろうが、昨季は90分の得点率が7割を超えたようにスポット起用での強さは未だに圧巻。ユンカーの完全移籍にも成功し、J屈指の陣容を完成させた。

 

総合★★★★☆

 

インもアウトも激しいオフでしたね。少なくとも補強に関しては満点以上ですらあったと思います。山岸のような大型補強から井上や三國のような将来性のある選手、山中やパトリックのようにストロングが明確な選手など、長谷川監督が可変システムをやろうとする上で質と量を兼ねた補強が出来た事は間違いないです。ただ元々堅守が武器のチームだっただけに、ランゲラック以外の守備陣が総入れ替えになった事の影響は少なからずあるでしょう。優勝を狙えるポテンシャルがある分、昨年までとギャップをどう埋めていくかがまずは一つの鍵になるはずです。

 

 

 

京都サンガFC

 

監督:曺貴裁(4年目)

ホームスタジアム:サンガスタジアム by KYOCERA(京都府亀岡市)

胸スポンサー:京セラ(電気機器メーカー)

ユニフォームサプライヤー:プーマ

 

 

【昨季の成績】

J1リーグ:13位(勝点40:12勝4分18敗/得点40 失点45 得失点差-5)

ルヴァン杯:グループステージ敗退

天皇杯:2回戦敗退

 

【主な移籍情報】

入団

DF 松田佳大←水戸

DF 鈴木義宜←清水

MF 鈴木冬一←ローザンヌ・S

MF 塚川考輝←FC東京(レンタル)

FW マルコ・トゥーリオ←セントラルコースト

 

退団

GK 若原智哉→長崎(レンタル)

DF 井上黎生人→浦和

MF 山田楓喜→東京V(レンタル)

FW 木下康介→柏

FW パトリック→名古屋

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20240215143637j:image

 

【予想システム】

→4-1-2-3

曺監督は就任以降、スタートのシステムは一貫して4-1-2-3を採用しており、かつ後半途中からのシステム変更時や3バックを採用する一部チームとの対戦時に3-4-2-1にシフトする形で運用している。今季の補強もそれを前提にして行われた事が伺える。

 

GK★★★★☆

 

昨季は飽和すらしていた中で若原をレンタルで出したが、基本的にはGKの不安要素は少ない。札幌からレンタル中だったク・ソンユンを完全移籍となり、太田岳志も昨シーズンを通してポジションを争えるだけの活躍を見せた。ヴァルネル・ハーンも本来はもっと実力を持ち合わせた選手のはず。

 

DF★★★☆☆

 

昨季は極端に右SBと右CBが不足しており、しかもその状況で井上が引き抜かれるという事態が発生したが、清水から実績豊富な鈴木義、水戸から将来性のある松田佳をそれぞれ獲得し、福田心之助の台頭が著しい右SBにも宮本優太(←浦和)を新たに加えた。曺監督の教え子でもある左SBの鈴木冬も大きな補強。

 

MF★★★☆☆

 

これまでは川﨑颯太がアンカーとして起用されていたが、昨季途中からは川﨑をインサイドハーフ、金子大毅をアンカーに配置する形が定着。金子と川﨑を軸にし、もう一枚を武田将平、谷内田哲平、平戸太貴といった攻撃面に力を出せる選手で回せれば大きい。塚川の獲得で層に厚みも増した。福岡慎平にももう一段階殻を破って欲しいが…。

 

FW★★★☆☆

 

パトリックと木下が退団し、山田もレンタルで今季は欠く形にはなったが、元々人材が飽和していた部分もあったので編成としては整理された印象。原大智豊川雄太は絶対的な存在として今季もクオリティを担保してくれるはず。気になるのはやはりマルコ・トゥーリオ。オーストラリアで大活躍した彼がフィットし、原や豊川と良いユニットを築ければかなりの破壊力を期待できるが、外国籍アタッカーをあまりフィットさせられていない流れもあるのでとりあえず様子見。

 

総合★★★☆☆

 

こうやって見ると「あれ?サンガちゃん、結構タレントいるくね?」というのが一番率直な感想なんですよね。クラブとして、残したかったけど残せなかった選手っておそらく井上だけでしょうし、その上で井上の穴埋めも含めて補強計画も理に適ってはいた。補充じゃなくて補強が出来た事はちゃんと良かったなと。ただ今季はパトリックがいないので、最後の局面で力技に頼る事は出来ない。だからこそ、攻撃のデザインはもっと求められるシーズンになる事は確かでしょう。今年はクラブ30周年。新たな時代を作るようなシーズンに期待したいです。

 

 

 

ガンバ大阪

 

監督:ダニエル・ポヤトス(2年目)

ホームスタジアム:パナソニックスタジアム吹田(大阪府吹田市)

胸スポンサー:パナソニック(電機メーカー)

ユニフォームサプライヤー:ヒュンメル

 

 

【昨季の成績】

J1リーグ:16位(勝点34:9勝7分18敗/得点38 失点61 得失点差-23)

ルヴァン杯:ベスト8

天皇杯:2回戦敗退

 

【主な移籍情報】

入団

GK 一森純←横浜FM(復帰)

DF 中谷進之介←名古屋

MF 山田康太←柏

MF 鈴木徳真←C大阪

FW ウェルトン・フェリペ←L:ソフィア

 

退団

DF 藤春廣輝琉球

DF 髙尾瑠→札幌

DF クォン・ギョンウォン→水原FC

MF 山本悠樹→川崎

FW 鈴木武蔵→札幌(レンタル)

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20240216151858j:image

 

【予想システム】

→4-2-3-1

終盤の数試合こそ3バックを用いたとはいえ、昨季は一貫して4-1-2-3システムで戦っていたが、今季はアンカーシステムからWボランチ+トップ下を配する4-2-3-1にシフト。PSM広島戦もこの形で戦った。WGは左右両方出来る選手も多いだけに組み合わせにも注目。

 

GK★★★★★

 

一森の復帰はもはや補強に等しい。一森自身もマリノスで、いわば"格"に近いものを身につけた上で改めて東口順昭に挑めるシチュエーションには昂るものがあるだろう。出場時の動きは良い石川慧も控える。ただ現在は東口と石川が負傷離脱中で、稼働できるGKは一森と昇格一年目の張奥林のみ。当面はユース組も交えてのフル稼働となる。

 

DF★★★★☆

 

昨季は守備崩壊に近い状態にさえ陥っていたが、守備再建のキーマンとして名古屋から中谷はJリーグ全体でも最大級の大型移籍だった。CBとしての能力が高い三浦弦太、ビルドアップに長けた福岡将太と多彩な組み合わせも考えられる。SBは将来有望な半田陸や中野伸哉がいるところに経験豊富な松田を補強。藤春から4番を引き継いだ黒川圭介への期待と大きい。

 

MF★★★★☆

 

山本の退団は痛手ではあったが、ポヤトスサッカーを深く知る鈴木の獲得に加えシステム変更で中盤に要する人数自体が減った事でダメージは最小限に抑えられたと言える。2列目も山田の獲得は相当大きく、両サイドにも山下諒也(←横浜FC)とポヤトス監督の教え子でもある岸本武流(←清水)を補強。2列目は宇佐美貴史やファン・アラーノなど既にクオリティの高い選手がいるだけに、毎試合のスタメンが楽しみな編成になった。

 

FW★★★★☆

 

不完全燃焼感が否めなかった鈴木武蔵をレンタルで放出し、新たにウェルトンを補強。ウェルトンはWG起用となるだろうが、予算をかけて力強い補強を実行した。更にレンタルから復帰した坂本一彩(←岡山)の状態がよく、PSM広島戦でもハイパフォーマンスを披露。イッサム・ジェバリに加え、唐山翔自がもう一皮剥ければ選択肢はより増えていく。

 

総合★★★★☆

 

気合いが入ったオフだったと思います。いかんせん放出人数も多かったので入れ替えが激しかった印象もありますが、退団選手は山本を除けば、準レギュラー格こそいたものの引き抜かれた印象があるのは佐藤瑶大(→浦和)くらい。その上で中谷や山田など質と量を兼ねた補強は、フロントとしての本気度は十分に伝わるものだったと思います。残留争いが続いていたので7位目標は妥当な設定であると同時に、これだけお金をかけた編成になった以上、目標は常に更新していかなければならないだけの陣容なのかなと。

 

 

 

セレッソ大阪

 

監督:小菊昭雄(4年目)

ホームスタジアム:ヨドコウ桜スタジアム,ヤンマースタジアム長居(共に大阪府大阪市)

胸スポンサー:ヤンマー(重工業)

ユニフォームサプライヤー:プーマ

 

 

【昨季の成績】

J1リーグ:9位(勝点49:15勝4分15敗/得点39 失点34 得失点差+5)

ルヴァン杯:グループステージ敗退

天皇杯:4回戦敗退

 

【主な移籍情報】

入団

DF 登里享平←川崎

MF 田中駿汰←札幌

MF ルーカス・フェルナンデス←札幌

MF 平野佑一←浦和

FW ヴィトール・ブエノ←アトレチコPR

 

退団

DF 山中亮輔→名古屋

DF 丸橋祐介鳥栖

DF マテイ・ヨニッチ→仁川

MF 新井晴樹→水戸

MF 鈴木徳真→G大阪

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20240216005127j:image

 

【予想システム】

→4-1-2-3

昨季は4-1-2-3と4-4-2を併用していたが今季は4-1-2-3に移行する方針を明確にしており、田中の争奪戦ではそれが追い風にもなる結果となった。PSMでは舩木のCBやクルークスのSB起用といった新たなテストも。

 

GK★★★★★

 

絶対的な存在であるキム・ジンヒョンに加え、キム・ジンヒョンの離脱時には昨季から加入したヤン・ハンビンが素晴らしいパフォーマンスを見せた。外国籍の都合上によりどちらかはベンチ外になるが、それでも実力者である清水圭介が控えているのは大きい。

 

DF★★★☆☆

 

日本代表にも定着した毎熊晟矢がフォーカスされるが、近年では鳥海晃司や舩木翔の成長も見逃せないポイント。西尾隆矢の再起も含め、ヨニッチ退団に伴う新たな軸を誰が担えるかは一つの鍵。セレッソに最も欠けているタイトル経験を豊富に持つ登里を獲得出来た事は数値化できない価値もあるはず。

 

MF★★★★☆

 

昨季は4-4-2から中盤を逆三角形型にした4-1-2-3に移行。終盤は香川真司がアンカーを務めていたが、今季はアンカー候補として新たに田中と平野を獲得した。特に田中は自身が強く望んだ中盤での起用を前提として入団しただけに、その自信を証明するようなプレーを期待したい。清武弘嗣が鮮烈に復帰した場合にはその起用位置も注目。

 

FW★★★★★

 

ティーナ時代も含めて慢性的にFWのパワー不足に苦しんでいた面もあったが、昨季はレオ・セアラを獲得した事で明確な得点源を手に出来た。WGは既存のカピシャーバ、クルークスに加えて新加入のブエノとルーカスが入り、外国人3トップは強烈な威力を持ってくるはず。ただ昨季のカピシャーバやクルークスは貢献とは別に数字面では伸び悩んだだけに、そこをどう伸ばしていけるか。

 

総合★★★★☆

 

後ろのポジションでは少し放出もあったのでやや層に不安はありますし、鈴木と松田は相手がガンバだったので少なからずインパクトはあったでしょうが、全体的に押さえるところは押さえつつ、その上で上積みを実現させたのは評価されるべき部分でしょう。戦術的というよりは、小菊体制では「遂行力」みたいなところには長けたチームだと思うので、後は個々の最大出力をどれだけ増やせるかがもう一段上のステージに行けるかどうかのポイントでしょうか。

 

 

 

Part5(ヴィッセル神戸サンフレッチェ広島アビスパ福岡サガン鳥栖)こちら

 

 

ではでは(´∀`)