オリンピック終わっちゃいましたね…。
やっぱり期間中はめちゃくちゃ楽しかったですよ。
空いてる時間はとりあえずチャンネルザッピングして五輪中継見てましたし、気になる競技もNHKのサイトやらgorin.jp漁ってましたし。この2週間なんて普段はよく見るお笑い番組もドラマもマジで一本も見てない気がする……スケートボードとかBMXとか、五輪というきっかけが無かったら絶対見ていなかったであろう競技もめちゃくちゃ楽しみましたし、普段観ているスポーツの躍進を楽しみ、普段観ていないスポーツにも触れられるのはオリンピックの醍醐味だなと。今回興味を持ったマイナースポーツは、これからも何かしらの機会を見つけて観たりなんやりしたいなと思っています。
…とはいえ、五輪で初めてしっかり観たようなスポーツは当然ながらブログで語るほどの知識は持ち合わせておりませんので、今回は2024年パリ五輪に向けた未来志向の話。
「パリ五輪の監督は誰!?次期U-23日本代表監督カタログ」です。
2024年に行われる予定になっているパリ五輪ですが、東京オリンピックが一年延期して開催されたことで必然的に準備期間はこれまでよりも短い訳です。なので後任監督の方向性は早く決めておきたいところなんですよね(早く決める事に執着しすぎるのも違うけど)。
なので今回はこれまでの五輪代表監督の傾向を振り返りつつ、その候補になり得る人物を10名挙げていきたいと思います。
一応前提としては…私が推したいとか、この監督にしてほしいという意味ではなく、これまでの五輪監督の傾向に当てはまる人物としてこういう人がいる…くらいのカタログ感覚で読んでもらえれば…と思っております。
まず、過去の五輪代表監督…要するにU-23日本代表の監督ですが、2000年シドニー五輪に向けてA代表と兼業で監督を務めたフィリップ・トルシエ以外は日本人監督を前提として監督を選んでいて、その上で日本サッカーがプロ化した1996年アトランタ五輪以降の監督は、主に以下の条件のうちのどれかを満たしている監督の中から選ばれています。
①既に日本代表か、該当する世代の代表にスタッフとして入閣している
②直近の五輪世代の期間中(今回であれば2016〜2021年)にJ1で3位以内に入った事がある
③直近の五輪世代の期間中(今回であれば2016〜2021年)カップ戦決勝進出経験がある
④J2クラブを率いてJ1昇格、かつそのチームをJ1に残留させた経験がある
⑤就任年の時点で40代である事
…基本的にはこの4つのうち、①の状態であるか、もしくは②③の両方、或いは④を満たした監督が一つの最低基準になりつつあります。⑤に関しては条件や基準ではないですが、傾向としてはそれが多い…という形ですね。
それを踏まえて過去の五輪世代の監督を見るとこんな感じ。
2012年ロンドン五輪:関塚隆②③④
なのでここからはこの3つの条件に該当する人物から10名をピックアップして紹介していきます。
(プロフィールのデータは東京五輪閉会式が行われた8月8日時点のデータです)
[1]森保一(続投)
現職:日本代表監督(2018.9〜)/東京五輪日本代表監督(2021)
上記の該当条件:①
生年月日:1968年8月23日(52歳)
過去の監督経験:サンフレッチェ広島監督(2012〜2017.7)、U-23日本代表監督(2017.10〜2020.7)など
監督としての主な実績:J1リーグ優勝(2012、2013、2015:広島)、天皇杯準優勝(2013:広島)、リーグ杯準優勝(2014:広島)、アジア競技大会準優勝(2018:U-21日本)、アジアカップ準優勝(2019:日本)、東京五輪4位(2021:U-24日本)
選手としての日本代表経験:35試合1得点(1992〜1996)
オリンピック経験:2021年東京五輪(監督)
★Jリーグ最優秀監督賞(2012、2013、2015:広島)
まず選択肢の一つは森保監督の続投。賛否両論は突然あるとしても、解任や辞任で無い限りは続投は一つの選択肢として常にテーブルに置いておくべきだと思うし、続投というよりは「森保監督も候補者の一人」という考え方をした方がいい。結局のところ、誰を選ぶにしてもその基準は「森保体制より良くなるか」どうかは参考材料になるからである。
少なくとも森保監督はここまで最低限の結果は常に残していると思っている。ベストな選択では無いかもしれないが、ベターな選択肢の一つにはなり得るのでは。個人的には「決勝トーナメントに行くには」最適な監督とも考えている。
[2]横内昭展
現職:日本代表コーチ(2018.9〜)/U-24日本代表監督(2020.7〜)
上記の該当条件:①
生年月日:1967年11月30日(53歳)
監督としての主な実績:※トゥーロン国際大会準優勝(2018:日本)
オリンピック経験:2021年東京五輪(コーチ)
※暫定監督として
少しややこしい話だが、厳密に言えば現在「U-24日本代表の監督」は正式に横内コーチという事になっている。3月以降の試合では監督代行とも見られていたし、実質的にそうであるのは間違いないが、契約上は横内コーチがU-24の監督をしており、東京五輪のみ森保監督が監督として合流する形を採用していた。なので横内氏が監督に就任した場合も続投という見方が近いかも知れない。
今回の「4位」という結果を成功と捉えるならば、横内コーチの貢献が凄まじく大きいのは言うまでもない。少なくとも森保監督はよほどのことがない限りカタールW杯までは指揮を執るはずだろうし、アンダー世代からの登用を見込んで2022年まで横内コーチに任せて、カタールW杯後に別の監督を…というプランもあるかもしれない。
[3]影山雅永
現職:U-20日本代表監督(2017〜)
上記の該当条件:①
生年月日:1967年5月23日(54歳)
過去の監督経験:マカオ代表(2006〜2007)、U-16シンガポール代表(2008)、ファジアーノ岡山(2010〜2014)など
監督としての主な実績:AFC U-19選手権ベスト4(2018:日本)、FIFA U-20ワールドカップ出場(2019:日本)など
現在のU-20日本代表監督……要するに、現在パリ五輪世代の選手の代表チームを指導している人物。JFAのアジア各国への指導者派遣計画の一環としてマカオでの代表監督経験もある。
これまでもそうだが、基本的に次期五輪代表監督は五輪の翌年…今回であれば即ち2022年に決定するのが慣例になっている。その為、とりあえず2021年中のパリ世代の活動は暫定的に影山監督で行うそう。具体的に言えば、今年10月のU-23アジア選手権予選は影山監督体制で戦い、来年6月の本大会も監督選定の進度次第では影山監督に任せるとの事。
[4]鬼木達
現職:川崎フロンターレ監督(2017〜)
上記の該当条件:②③⑤
生年月日:1974年4月20日(47歳)
監督としての主な実績:J1リーグ優勝(2017、2018、2020:川崎)、リーグ杯優勝(2019:川崎)、天皇杯優勝(2020:川崎)
★Jリーグ優勝監督賞受賞(2017、2018、2020:川崎)
「日本人監督」で挙げるなら、間違いなく今一番待望論が強く出ている監督。それは言うまでもなく今の川崎の強さによるもので、その「Jリーグ史上最強チーム」とも言われ始めている川崎を築いた監督とあらば、それも必然な流れであり、A代表監督として推す声もある。監督歴は今季が5シーズン目なのでまだまだ若手だが、毎年何かしらのタイトルを獲得しているのが本当に恐ろしい。少なくとも新監督は2021年中に決まる事はなく、2021年のJリーグが終了してから協議を始めるとの事なので、いつかのオシムのような事態になりはしないから、リオ五輪世代の手倉森監督のように「出世」の形で勇退する可能性もある。
ただし、一つ懸念材料があるとすれば、ゼロからチームを造る時にどこまでやれるかは不透明…という部分だ。これは森保監督就任時にも言われていた不安で、森保監督の広島時代と鬼木監督の川崎は共通項が多い。個人的には、代表に限らず川崎以外のチームを鬼木監督に任せたらどうなるか…を見てみたい。
[5]宮本恒靖
現職:フリー
上記の該当条件:②③⑤
生年月日:1977年2月7日(44歳)
過去の監督経験:ガンバ大阪U-23(2017〜2018.7)、ガンバ大阪(2018.7〜2021.5)
監督としての主な実績:J1リーグ準優勝(2020:G大阪)、天皇杯準優勝(2020:G大阪)
選手としての日本代表経験:71試合3得点(2002日韓W杯、2006ドイツW杯出場)
オリンピック経験:2000年シドニー五輪(選手)
★J1優秀監督賞(2020:G大阪)
東スポではあるが、一応現段階で具体的な名前として報道された一人。今年5月に解任された背景もあり、G大阪での彼の監督としての評価は現段階で芳しくはなく、東スポが宮本監督の名前を出した時にも否定的な意見の方が目立っていた。ただ、世代別代表の監督として考えると、宮本監督はG大阪ユースやU-23チームで一定の実績は残しており(例えば宮本監督として初めてJ3を戦った試合でJリーグデビューを果たしたのが谷晃生だった)、G大阪でも世代交代を勧めた事には一定の評価はあるので、個人的には不向きではないんじゃないか?とは少し思っている。
どちらにせよ、それが宮本監督であるべきかどうかはともかくとして、選手としてオリンピックやワールドカップを経験した人物が監督を務めるようになっていくのはこれからの日本代表に求められていく事だろう。今回で言えば川口能活がGKコーチとしてチームに入っていたが、そういう人材が代表チームの人事に食い込んでいく時代になってきているとさ思う。
[6]大岩剛
現職:U-18日本代表監督(2021.4〜)/日本協会指導者養成インストラクター(2021〜)
上記の該当条件:①②③⑤
生年月日:1972年6月23日(49歳)
過去の監督経験:鹿島アントラーズ(2017.5〜2019)
監督としての主な実績:J1リーグ準優勝(2017:鹿島)、ACL優勝(2018:鹿島)、クラブW杯4位(2018:鹿島)、天皇杯準優勝(2019:鹿島)
選手としての日本代表経験:3試合0得点
★AFC年間最優秀監督賞(2018:鹿島)
3位決定戦が終わって以降に各種メディアが後任人事に関する報道を出すようになったが、主要メディアがリリースした記事のほぼ全て名前が言及されていたのが大岩氏である。2019年まで鹿島で指揮を執り、印象として評価は賛否両論だったりもするが、2シーズン半で残した成績に疑う余地はない。特に主力を抜かれまくりながら3位まで食い込んだ2019年のマネジメントは大したものだとも思う。
大岩監督の名前がよく挙がる要因は鹿島で残した結果に加えて、現在U-18日本代表監督を務めている事が大きい。ただ、この人事はあくまで現在JFA所属になっている事から暫定的に指揮を執っている…という見方が正しく、最終的にはまとまらなかったが今年5月にはG大阪の新監督に就く報道も出ていた。現時点ではJリーグからのオファーを優先していい条項が入っているらしいが…。
[7]片野坂知宏
現職:大分トリニータ監督(2016〜)
上記の該当条件:④
生年月日:1971年4月28日(50歳)
監督としての主な実績:J3優勝(2016:大分)、J1昇格(2018:大分)
★J1優秀監督賞(2019:大分)
☆J2優秀監督賞(2018:大分)
後任人事として期待の高い人物を日本人から挙げるとすれば、一人は前述した鬼木監督、そしてもう一人は片野坂監督だろう。今季は苦しんでいるが、資金力や規模の小さい大分をここまで持ち上げつつ、更に独自のサッカースタイルまで築いた手腕は見事という他ない。現在Jリーグで最も評価の高い日本人監督のトップ5には入ってくるはずである。大分での監督業を優先して断ったが、実際に2018年には森保監督から日本代表コーチとして入閣する話もあったらしい。
大分の監督になる前はガンバ大阪とサンフレッチェ広島でコーチも務めていた。その際に師事した監督の面子というのが西野朗、ミハイロ・ペトロヴィッチ、長谷川健太など日本サッカー史に残る名将であり、森保監督とも広島時代に共にタイトルを獲得するなど、様々な監督の知見に触れている強みもある。
[8]風間八宏
現職:セレッソ大阪スポーツクラブ技術委員長(2021〜)
上記の該当条件:②③
生年月日:1961年10月16日(59歳)
過去の監督経験:川崎フロンターレ(2012.4〜2016)、名古屋グランパス(2017〜2019.9)
監督としての主な実績:J1リーグ3位(2013、2016:川崎)、J1年間順位2位(2016:川崎)、天皇杯準優勝(2016:川崎)、J1昇格(2017:名古屋)
選手としての日本代表経験:19試合0得点
まず、日本サッカー協会はパリ五輪で何を主眼に置いているのかをハッキリさせた上で監督は選ぶべきである。それが「結果」なのか、あるいは「育成」なのか……後者に主眼を置く場合、おそらく名前が上がるのが風間監督である。
前述の鬼木監督が率いる川崎は今や「Jリーグ史上最強」との呼び声も高いが、その礎には2012年4月から2016年まで監督を務めた風間監督の作ったサッカーが下敷きとしてベースにある。現在の川崎の主力でも風間監督の下で育った選手は多く、彼の功績には計り知れない大きさがある。一方で勝ち切れる監督ではないのでその辺りは難しいところもあるが…。
[9]下平隆宏
現職:フリー
上記の該当条件:④
生年月日:1971年12月18日(49歳)
過去の監督経験:柏レイソル(2016.3〜2018.5)、横浜FC(2019.5〜2021.4)
監督としての主な実績:J1昇格(2019:横浜FC)
選手としての日本代表経験:0試合0得点(招集のみ)
前述した宮本監督と同様に今季途中解任されてしまってフリーの身であるが、それでも下平監督の手腕が否定されるべきものでないのはサッカーファンなら理解出来ているはずである。元々柏のユースコーチを務めていた下平監督は、その時のメンバーをほぼそのまま持ち上げるような形でトップチームでも結果を残した。横浜FCに関しても、現在最下位に陥っている不調よりはそもそもJ1に昇格させた事がクローズアップされるべきと言える。
[10]長谷川健太
現職:FC東京監督(2018〜)
上記の該当条件:②③④
生年月日:1965年9月25日(55歳)
過去の監督経験:清水エスパルス(2005〜2010)、ガンバ大阪(2013〜2017)
監督としての主な実績:J2リーグ優勝(2013:G大阪)、リーグ杯優勝(2014:G大阪、2020:FC東京)、J1リーグ優勝(2014:G大阪)、天皇杯優勝(2014、2015:G大阪)、ACLベスト4(2015:G大阪)など
選手としての日本代表経験:27試合4得点
度々日本代表監督候補として名前も挙げられる名将。G大阪時代に三冠を達成し、清水やFC東京でもチームを優勝争いを戦えるレベルに引き上げるなど、その手腕に疑いの余地はない。
また、若手の登用にも積極的で過去に率いた3チームでは優れた育成手腕も発揮していた。清水では岡崎慎司、G大阪では井手口陽介といった選手が長谷川監督の下でデビューして育ち、今回の東京五輪のメンバーで言えば堂安律はG大阪時代の、久保建英はFC東京時代の教え子であり、名前を挙げた4人以外にも長谷川監督のチームでプレーして代表クラスまで駆け上がった選手は非常に多い。
さぁ、次の監督は誰になるのでしょうか。
まずは予選を突破しなければなりませんが、果たして……。
オリンピックロス
ではでは(´∀`)